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2006-06-02

No.29 南七条大橋

どうしようもない大学生だった。
金が無いから、地下鉄の定期代を誤魔化して、JRの駅から40分かかって歩いて通ったのである。
高校の頃はバイトしていたので駅から毎日タクシーで通っていた。
大学に入ると競馬の金欲しさにそんな体たらくである。
怠けているのかある意味頑張り屋だったのか。今でも判然としない。
 
毎日、歩いて渡るのが南七条大橋である。
豊平川の橋としては、ミュンヘン大橋や幌平橋と比べていかにも地味な橋だ。
豊平川幹線の始終点として微かにその名を知られる程度である。
だからこそ、なのかもしれない。
だからこそ忘れられない思い出が溜まっていったのだろう。
打ち拉がれ、華やかさの欠けらもない大学時代を過ごした私には、この橋が特別な意味を持ったのだろう。
今でも、札幌へ出るときは自然とこの橋へ車を走らせている。

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