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2006-06-02

No.33 支笏湖

札幌から車で1時間強、千歳空港なら30分かからない。苫小牧港も近く交通の便は万全。
真っ青に澄んだ湖水と樽前山・風不死岳・恵庭岳等が織り成す景観も秀麗であり、温泉もあればキャンプ場もある。ヒメマス(チップ)という食の名物まで揃っている。
だが、何故か観光人気は無い。
否、何故かと言うのはおかしいかもしれない。
理由は、はっきりしている。『出る』ということになっているのだ。
冬でも凍らずえらく深い湖は、人が沈んでも浮いてこないと言われている。
アイヌ呼びをもじっただけの名前も、昔は「死骨湖」と呼ばれていたことにされている。
付近で育った私は、このあたりに纏わる怪談なら10も20も聞いた。
あまりに美しいものは、人に畏れの感情を抱かせるものらしい。
古来、人知を超えた自然に晒され、自然そのものに神をみてきた日本人ならば、尚更であろう。
だが、こんなに美しい場所はそうはない。是非一度は訪れてみて欲しい。
春の昼下がりの、眩く輝く湖面を見ても恐怖しか感じないなら、それは囚われすぎというものである。

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